沿革

東京実華道場の生い立ち

北海道北見市で司法保護事業を営んでいた前身の北見実華道場(昭和12年,1937年に設立)の東京支部として,昭和17年(1942年)に現在のステップ竜岡の地に設立され,北見市より東京に帰住する人の一時宿泊所として利用されていました。「実華道場」の名称は,明治41年(1908年)に発布された戊申詔書の中に出てくる「華を去り,実に就く」より採られたもので,その漢語表現となる「去華就実」を当法人の設立の精神としています。去華就実の精神とは,花を捨てて実を取ること,すなわち,外見上の華美に流されることなく、堅実に自己の内面を磨くという崇高な志を意味しています。

東京実華道場の発足

東京支部は昭和24年(1949年)に独立し,名称を東京実華道場としました。理事長には小杉武雄氏が就任し,収容施設の他様々な事業を展開しましたが,昭和40年頃には事業を文京区湯島の竜岡寮と墨田区業平の墨田補導所の2カ所の施設に集約しました。昭和43年(1968年)には,竜岡寮と墨田補導所が改築され,財団法人認可を受けました。

ステップ竜岡とステップ押上

平成8年(1996年),新しい法律により財団法人から更生保護法人に組織変更になったことを機に,2箇所の施設の名称をそれぞれ「ステップ竜岡」と「ステップ押上」に変更しました。「ステップ」には被保護者が自立更生する過程を一段づつ着実に進むことへの願いが込められています。